2012年06月22日
リオ+20成果文書への緊急コメント(JACSES)
当フォーラムの協力団体である「環境・持続社会」研究センター(JACSES)では、以下の通り、リオ+20成果文書に対する緊急コメントを発表致しました。
2012年6月22日
リオ+20成果文書への緊急コメント
本日(現地時間)、ブラジル・リオデジャネイロで開催されている国連持続可能な開発会議(リオ+20)にて、成果文書が採択される予定である。リオ+20 は、1992年の地球サミット、2002年のヨハネスブルクサミットに引き続き開催される持続可能な開発に関する重要な国際会議である。成果文書の中に は、以下の通り、小さな前進と考えられる点、または今後の進展次第では成果に繋がる可能性がある点もある(カッコ内は成果文書パラグラフ番号)。
1. 持続可能な開発目標(SDGs)策定プロセス開始の合意<248>
2. 持続可能な開発委員会に代わり、持続可能な開発実施のフォローアップを行うためのハイレベル政治フォーラムの設立<84>
3. 資金ニーズの評価・効果の検討などを行うための政府間協議プロセスの設立<255>
4. グリーン経済を持続可能な開発達成のための重要なツールとして位置付け、資金・技術・能力開発プラットフォーム等を推奨<56&66>
5. 非効率な化石燃料補助金の段階的な撤廃の約束・取り組みの再確認と未実施の国々への税制改革・化石燃料補助金合理化検討の推奨<225>
6. 企業の持続可能性レポーティングのグッドプラクティス・モデル開発の奨励<47>
7. 持続可能な消費と生産に関する10年枠組みの採択<226>
8. 国連腐敗防止条約の未批准国に対する批准検討の要求含む汚職・腐敗防止の取り組み強化<266>
9. 生物多様性・健康などに負の影響を及ぼしうる技術のアセスメントのための能力強化の重要性を認識<275>
しかし、2010年5月の第1回準備会合以降、約2年に渡って10回以上の交渉が行われたが、全般的に具体性に乏しく成果としては不十分である。特に以下の点について進展が見られなかったこと、ないし取り上げられなかったことは非常に残念である。今後、これらの点について、国際合意が図られることを期待したい。