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2016年03月31日

Ⅱ.ミレニアム開発目標(MDGs)からSDGsへ

人類の貧困問題を解消するため、2000年の国連総会を契機にミレニアム開発目標(MDGs)が定められた(目標年2015年)。MDGsは、途上国の貧困問題等を解決することが最大の眼目であった。途上国の貧困・健康・環境などを改善するため8大目標(ゴール)、21の個別目標(ターゲット)、60の指標が示されていた。

MDGsの目標と主なターゲット(外務省HPより)

 

MDGsはこれまでに、極度の貧困半減、安全な飲料水へのアクセスを達成するなど、一定の成果を上げてきた。その一方で、教育・母子保健・衛生などの目標は達成困難とされ、また、サブサハラアフリカ、南アジアなどの地域では達成に遅れが出ている状況で、多くの課題も残された。
近年、急速なグローバル化が進む中で、貧困や格差、環境問題は途上国に限定されない世界的共通課題として浮上している。また、開発協力においては、伝統的なODAを担ってきた先進国政府に加え、新興国・民間企業・NGO・地方自治体などアクターが多様化しており、これらを考慮した2015年以降の枠組みの構築が求められることとなった。
1992年の地球サミットから20年後の2012年に開催された国連持続可能な開発会議(「リオ+20」)では、「持続可能な開発目標(SDGs)」が提起され、2015年以降の開発アジェンダに統合することが定められた。こうしてSDGsは、2015年9月に採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」において、中核的要素として位置付けられることとなったのである。
尚、国連の専門家主導で策定されたMDGsとは異なり、SDGsおよび2030アジェンダは、2013年から行われた政府間交渉に、民間企業やNGO・市民社会も参画し、ボトムアップのプロセスで策定されたことも特徴の一つに挙げられる。

(外務省資料「ミレニアム開発目標(MDGs)と持続可能な開発のための2030アジェンダ」より)

 

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